小さな会社で、知名度がない場合は、いつも人材の確保に悩まされているかとおもいます。事務職の場合は、人気があるので、小さな会社でも求人募集をすれば、それなりに集まる可能性が高いとおもいます。しかしながら、専門職となると、一機に難易度が高くなってしまうのが現実でしょう。私も最初は、なかなか採用することができなかったため、手探りで色々なところに求人を掲載しました。実際、主に利用したところは、リクルートエージェント(成功報酬型)、マイナビ(ネット広告)、タウンワーク(駅やコンビニの求人雑誌)、新聞の折り込み広告、ハローワーク、自社のブログでした。専門分野ごとに違う媒体で募集をしていった結果、毎回ではありませんが、これら全ての媒体で専門職の方の採用をすることができました。求人媒体では、自分の会社の魅力を伝えることが大切になってきますが、意外に、自分がいる会社の魅力を、自分で発見することが難しい場合が多いです。もし、わからなければ、民間の求人会社さんに相談してみると、一緒に良いところを見つけてくれる場合が多いです。
それと、若い求職者の方の場合は、自分の向いている仕事がまだ分からないことが多いため、募集してきた職種とは違うほうが、能力を発揮できることが多くあります。そのようなときは、違う職種の仕事をしてもらうと、すぐに辞めないで定着していく確率が高くなります。会社の形に、社員の方を当てはめるのではなく、社員の方の能力を会社に取り入れることが大事になってきます。そのために経営者の方は、社員の方の能力を見極める力を養うことが、とても重要になってくるかとおもいます。私の場合、エニアグラムという人間学の学問を取り入れて対応しました。これは、人の性格の根源を探っていくと、必ず9つの性格に分けられるというものです。2000年程前のアフガニスタンで発祥したもので、代々、選ばれたリーダーだけが、口伝で教えられてきました。20世紀に入り、アメリカのスタンフォード大学の心理学者を中心に、その研究が進められて、1970年代中頃に、その全容が明らかになりました。その後、日本には、聖心女子大学の元教授でいらっしゃる鈴木秀子先生が、初めてエニアグラムを取り入れ、広められてきました。その結果、現在は日本でも色々な会社等が、取り入れて活用しています。最近では、1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した、通称ビりギャルさんを教えた、塾長の坪田信貴先生も、エニアグラムを取り入れた、生徒の長所、短所を見極めた指導を行っているようです。
9つの性格 エニアグラムで見つかる「本当の自分」と最良の人間関係
著者 鈴木秀子 《聖心女子大学元教授》
発行年月 2004年1月
発行 PHP研究所