会社の経営をしていて、一番警戒しなけらばならないことのひとつは、得意先からの支払いが、滞ることではないでしょうか。私も初めて得意先が倒産し、支払いが滞り、弁護士事務所に相談に行ったときのことは今でも覚えています。それまで知らなかったのですが、倒産した場合でも、倒産した会社の税金の免除はないため、それが一番優先の返済義務になるということがわかりました。もし、税金が返せたとしても、ほとんどの場合は、銀行や信金から、土地や建物を担保に、抵当権をつけて借り入れをしているので、次はこれが優先になってしまいます。そのため裁判をしても、１円も戻ってこないので、諦めざる得なくなってしまうのが現実です。状況にもよりますが、もしこのような状態でも裁判をしましょう、という弁護士の先生がいらしたら、その弁護士の先生には気を付けたほうが良いかもしれません。このような事態にならないための予防策としては、銀行等も利用している大手の信用調査会社（注１）と契約をして、常時、得意先の経営状況を把握していくことが大切になります。
