親族経営の、小規模の建設設備会社の経営再建に携わってきました。創業30年程経ち、社長が交代してから、2年で売上が半分になり、毎年、赤字で、キャッシュアウトが続き、借入金が膨れ上がり、現金がなくなり、返済できない状態になっていました。そんな状態のとき、私が経営に携わることになりました。
まずは、銀行と返済期限や方法について交渉をしました。案件については、9割が下請け業務であったために、まずは、下請けでも、今までよりも技術力を要するが、請負金額が良いところを探しました。幸いにも良い会社が見つかりましたが、その中で、倒産寸前の会社を、請けてしまい、貸し倒れになったこともありました。1年で黒字にはなったのですが、まだ借入金も多く、元請けの比率を増やして経営を安定させる必要があったために、東京都の公共工事に参入したり、辞めていた、市の公共工事の受注を再開しました。また、新築が減って行くのも予想していたので、最終的には住宅リフォーム事業にも参入し、不動産売買業務にも参入しました。
私が経営に関わって約5年で、最低の時より、売上は4倍程度になり、創業以来最高となりました。また、借入金と同じ額が、現金として手元に残りました。ここまでの道のりで難しかったことは、規模を拡大するために、求人を募集しても、小さい会社で人気のない業種であったので、適切な人材をなかなか確保するこができませんでした。また、当初は下請けの小さな案件が軸であったので、下請けでも規模の大きな案件や、元請けの案件が増えてきたとき、協力していただける会社さんを見つけることにも苦労しました。会計に関しては、金銭の流れを細かく把握することがとても重要だとおもったので、小さなものに関しても、全て把握できるように努めました。反対勢力の役員の対応に関しても非常に苦慮しました。
約5年の間でしたが、この裏では、本当に色々なことが起こりました。その中で、会社を安定させるためには、バランスに気を付けることが非常に大事であることを学びました。親族経営の難しさから、私自身は、最終的には志半ばで、別の道を歩まなければならないことになりましたが、私が経験した経営に関することを、他の場所で生かすことができれば、一番幸せなことだと感じております。もし、経営のことで苦しんでいる方がいらっしゃいましたら、傾聴やコーチングも学んでいますので、どうぞご気軽にお声を掛けてください。
Written by hituji
主な経歴
独立行政法人中小企業基盤整備機構 支援アドバイザー
東京都生産性向上支援コンサルティング コンサルタント
運営会社
社名 Vremya株式会社
資本金 10,000,000円
取引銀行 三井住友銀行
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